駅起点のまちづくり 連載第203回

地方には無人駅や廃駅もあるが、都市部の駅は大勢の地域住民が毎日利用している。少なくとも役所を訪れる人よりも、駅を利用する人の方が圧倒的に多いはずだ。そんな駅を情報発信の起点として活用できないだろうか。ある自治体で寄附促進キャンペーンを検討したときに、そんな提案をしたことがある。そのときは残念ながらお蔵入りになった。しかし、役所中心の情報発信よりも、駅を活用した方が有効ではないかと今でも固く信じている。

強制不妊手術の根深さ 連載第202回

旧優生保護法下で行われた強制不妊手術の問題が、にわかにクローズアップされている。きっかけは手術を受けさせられた宮城県内の60代女性が、国に損害賠償を求めて18年1月に提訴したことだ。これが全国初の裁判だった。実は20年ほど前に、現在は70代になる同県内の女性・支援者から、強制不妊手術記録の開示について相談を受けた。しかし、彼女については関係資料がなく、事実解明を断念した苦い思い出がある。今後、事実解明と権利救済が進むことは歓迎するが、あまりにも長い歳月がかかっていることが残念だ。

「情報反故」の闇 連載第201回

政権の正当性と信頼性を大きく損なった公文書改ざん問題。これを「情報反故」問題と名づけたい。反故とは不用なものを捨てることであり、約束・決まりを破ることを意味する。改ざんされた公文書は、政権にとっては不用、いや有害なものだった。だから、誰かが公文書管理の約束・決まりを破って改ざんした。これにより14もの決裁文書中の重要情報が捨てられた。改ざん真相は現段階では闇の中だ。しかし、これが政権を守るために行われたことは間違いない。保護の対象を誤った「情報反故」に他ならない。