Q:東京外大が志望ですが、英語の小論文にも生かされるのでしょうか?
A:小論文は受験生の論理的思考力の有無や程度をはかるものです。その点で英語と日本で大きな違いはありません。英作文の先生ともよく話すのですが、パワポのシートにあった英文を読むとこうした共通点がわかると思います。
Q:文章を書いた経験が少ないのですが、何から初めるのが良いでしょうか。
A:まずは身近なことから書き始めたらどうでしょう?最近見たり、聞いたり、読んだりしたことで、気になることを200~300字くらいでまとめてみましょう。まずは自分と向き合い、自分を引き出し、拙い言葉でいいので、それをつづってみましょう。
Q:東京大学が第一志望ですが、併願予定の慶應法や上智新聞の過去問は何年くらい、またいつ頃から取り組むべきですか
A:他の教科との違いとして早めに過去問に取り組むことを勧めます。対策の基本は相手をつかむことで、遅くとも夏休み中には傾向と対策を理解し、実践できるようにしましょう。その上で、後期以降は応用力を高めていくことが対処方針です。
Q:人文社会論文とSFC論文講座は何がどう違うのでしょうか?
A:授業でも話したとおり、人文社会総合論文は基礎的で汎用性が高い講座です。一方、SFC論文は対象が明確で、実戦的な講座です。あなたの志望や講座・講師との相性も勘案して選択してくださいね(^^)
Q:面接の時などですが、自分は話す時にあまり話を組み立てるのが苦手です。 相手に説得できるような話し方や論の進め方がありましたら教えてほしいです。
A:一つの可能性として、いろいろなことを一気に言わねば…って考えてませんか?話す情報量が多いと整理が難しくなるし、相手に伝わりづらくなります。授業で話した「しぼる」ことを身につけていきましょう。
Q:課題文中の表現(設問によると思いますが)はどこまで引用可能なのでしょうか
A:ケース・バイ・ケース…これが最適解です。課題文の量や質によって、設問の要求によって、そして自分の見解によって、何をどこまで引用するのかが定まるからです。だから、いろいろな問題に取り組んで、ケースに応じた柔軟な対応を身につける必要があるんです(^^)
Q:医係論文の文章中で、一人が処刑されるよりも全員が1日空腹を選んだ点が大変気になりました。日本の歴史的には村八分などに代表されるように、集団の中で個人が犠牲になる場面が多いためです。このような違いというものは、極限状態の為か、日本とヨーロッパの違いのためか、はたまたユダヤ教の為か、大変気になります。
A:とても良いところに気づきましたね。確かに文化や宗教の違いも一因かもしれませんが、ボクは極限状態に1票入れます。誰かの処刑ではなく、自分の空腹を選んだことに態度価値を感じるからです。極限状態の抑圧をより弱い人に委譲するのではなく、一人ひとりが引く受ける態度をとるのは実に難しいことです。しかし、だからこそ、そこに生きる意味・価値があるのかもしれません。
Q:バートランド ラッセルさんの詳細知りたいです
A:いまは便利ですね。こうした疑問をネットが解消してくれるからです(^^) ボクの仕事はティーチングではなくコーチングなので、知識型の質問はネットを活用しましょう。
Q:実際漱石は働くことをどのように思ってたんでしょうか?
A:働くことよりも、生きることが題材のように思えます。生きるとは自分と他者との折り合いをつけていくことであり、働くことはそうした場面の一つでしかないないのです。
Q:今の社会状況を交えながら論を組み立てようとすると発想の問題もある他、時間もある程度厳しくなってきます これは慣れで
A:慣れというのは経験知でもあります。主要教科の学びを通じても、今の社会状況に接することがあると思います。その時、きちんとアンテナを張ってテキストの内容や先生の話をキャッチしてみてください。
Q:段落は何個ぐらいがいいか 多すぎて何個まで
A:段落の数ではなく、段落の趣旨を確認します。内容ごとに記述を統合することが、その趣旨です。だから、数ではなく統合の「主旨」を意識しましょう。また、ある「主旨」を説明するには複数の記述が必要になります。そのため、小論文の解答における1段落あたりの字数は200~300字程度になると思います。
Q:課題文の引用はどのようにすれば減点されずにすみますか?
A:一般的には引用した記述を「」でくくります。ただ、こうした表記よりも、引用した箇所に対する理解と引用の趣旨を伝えることが大切です。
Q:ほかの夏目漱石残り作品の内容をざっくりと知りたくなりました 教えていただくことはできますか?
A:授業で紹介した「あおぞら文庫」を探ってみてください。
Q:残り時間から10分前ぐらいに ピーターパンシンドロームの言葉がよぎりましたが、この文章と関連はありますか?
A:関連づけることは可能です。ただ、課題文の内容に合わせて、ピーターパンについて、あなた自身が考えたことを深掘りできないのでは、単なる思いつきとして低く評価されてしまうでしょう。
Q:本文中で「」がついている言葉はそのまま回答で使ってもよいのでしょうか?
A:「」を使うのは、そこに筆者独自の意味・概念が含まれるからです。ただ、無意味・無原則に「」を濫用する文章もあり得るので、全体の文脈から要否を考えてください。
Q:総字数当たりの要約部分の字数の目安はどのくらいでしょうか?
A:字数指定がある場合は、±20%を上限または下限と考えてください。時に指示がない場合は、総字数の1/3程度が目安です。
Q:具体例を入れる際、何文字くらいが望ましいでしようか?
A:これもケース by ケースです。制限字数が200~300字程度で少ない場合は、より簡潔に表現しなければなりません。逆に1000字程度のボリュームがあるときは、200字程度でならば許容範囲です。そもそも設問で要求されていないならば、具体例を使わない選択もあり得ます。
Q:筆者の意見に否定的がいいか、肯定的がいいか
A:否定的か肯定的かという判断自体は評価に影響しません。判断にしっかりした根拠があるか否かが重要なのです。そのためには、評価者という相手に判断を合わせるのではなく、自分のアタマで考え抜く姿勢を持ちたいものです。
Q:ニュースは毎日見た方がいいか
A:見るだけでなく、ニュースを起点にアタマを動かす習慣を身につけましょう。論文は知識の有無や程度ではなく、思考力をはかる試験だからです。なお、選択的情報摂取に陥らないよう、自分の関心の有無にかかわりなく、広く浅く、ランダムにニュースに触れることが大切です。
Q:敬語を使うべきですか?
A:ケース by ケースで考えてください。国語の試験ではないので、敬語の要否や適否は評価に大きな影響を与えません。要は内容なのです。
Q:夏期講習をとらない場合夏休みになにをすればいいのか?
A:志望大学・学部の過去問の傾向をつかみ、実際に解くことで対策を身につけましょう。詳細は前期の最終回にアドバイスします。
Q:2016年慶應経済の小論文を書いてみた場合、添削はしていただけますか?またもししてくださるなら、いつ伺えばよろしいでしょうか
A:個別指導の時間に一読してコメントすることはできます。ただ、小テストの答案を大量に抱えているので、答案を預かって添削する余裕がないことを、ご理解ください。ボクはAIでなく人間なので…(笑)
Q:大学教育の文章を、「[2]本当の個性とは」のように、①現状把握②課題発見③課題分析④課題解決で分けることは可能ですか?比較的短い文章だとは思いますが、区切りがわかると問題や解決策がよりわかりやすいかなと思い質問しました。
A:課題解決型の論理の汎用性と有用性は高いのですが…難点は相応の字数が必要な点です。慶大経済のように字数が、短い論文では一部(たとえば分析)を省略したり、どこかにフォーカスするなど「しぼり込み」が必要です。
Q:テストの解説での具体例についての質問ですが、弁護士にむやみやたらと懲戒状を送りつける人の動機は何ですか?
A:動機は彼らの「正義」を実現することです。ただ、「」をつけたように正義は多義的です。だから対話や議論が必要なんですが、それを避けて排除しようとする一方的な「圧」を感じます。 強い言葉に動かされてしまい、自分のアタマで良し悪しを考えることができなくなっているのかも…彼らは加害者であるようで、ある意味で被害者なのかもしれません…
Q:400字の論述に段落分けは必要でしょうか?
A:ケースbyケースで考えてください。そもそも段落は内容に応じて記述を整理するものです。たとえば、400字の記述に2つの論点・切り口があるときは2段落とし、それが1つのときは段落分けしないのも「あり」です。要は内容なのです(^^)
Q:筆者がベーシックインカムを提唱する理由がわからない🤷
A:現代や未来の課題が深刻だから特効薬を求める…ボクにはそのように読めます。筆者には自覚がないと思いますが…
Q:質問失礼致します。 人文社会論文のP70の設問Bで、授業内では「教養教育」と「職業教育」のどちらか1つを使って書くとよいとおっしゃっていましたが、本番ではやはり両方に触れなければいけないのでしょうか?それとも今回のようにどちらか1つに絞ってもよいのでしょうか? お答えいただければ幸いです。よろしくお願い致します。
A:どちらか一方の選択を求めたのは字数が短い出題だからです。400字で二つに言及すると、一つあたり200字しかなく、説明の分量が制限されます。また、慶大経済では「三つの事例の中から一つを選び、課題文の主張にたいして説得的な反論を加えなさい」という設問の出題例があります。このようにして論点過多という受験生の傾向を事前に想定し、それをブロックした例があることも、1つ選ぶことを進めた理由・証拠です。
Q:自由に想像とあるから、文末は〜だろう とか 〜かもしれない とか、推量文を多用して大丈夫なのか
A:自由に想像というのは、どのような事態をあげても構わないという趣旨です。表現ではなく、内容の問題です。推量文を多用すると、根拠のあいまいさが際立ち、論述の説得力が低下します。
Q:結局のところ他の国もこれを実践しないということから、何かしらの不安は存在するからやらないんですよね? BI(Basic Income)のマイナスな点(この文にない)を教えてもらえると嬉しいです
A:BIへの取り組みが鈍いのは、実施にあたっての変数・課題が大きすぎるからです。総論は共感・賛成できるが、各論に入ると議論が百出してまとまらないと思います。たとえば、財源をどう確保するのか。それとの関係で所得制限をした場合どのような基準とするのか、現金でなくバウチャー(商品・サービス券)とした場合に何が適切か、などなど、課題にキリがないため実現に向けた社会の関心・意欲がよほど強くないと前に進まないのです。
Q:本の題名がAIと書いてあったのでA Iの話かと思ったら全然違った この話からA Iって繋がるのでしょうか?
A:題名や刊行年等が参考になる場合もありますが、それよりも設問と課題文を重視してください。ただ、筆者のBI論はAIによって仕事がなくなる未来社会を前提としています。この点でAIとの接点があります。ただ、それは解答に不可欠な要素ではありません。
Q:筆者の主張について、あなたの考えを述べよの問いに対して、何文字以内ならこの書き方とかありますか?
A:TPOとは無関係に万能な書き方などない…ことを、まずは認識してください。また、設問の内容によって、答案の構成や内容は大きく異なります。もちろん、字数の多寡によっても構成・内容は異なるのですが、字数より設問を重視して構成・内容を考えるようにしてください。
Q:女性問題についてはやはり社会の傾向に沿った考えを提示して述べた方が良いのか、
A:社会に沿って外面を繕う前に、やるべきコトがあるかも…それは相手(この場合は女性)の視点で考える習慣を身につけることです(^^)
Q:いつも指定字数まで届きません。何かいい方法はありますか?
A:解決方法を考える前に、字数不足(時間不足)の原因を分析してください。たとえば…読む・考える・書くのどこで必要以上の時間を費やしているのでしょうか?原因を特定して、対処を考える方が効果的です。
Q:書くことが思い浮かばないときが多いです。 具体例を導く訓練はどうすれば効率よくできますか
A:ときどき取り上げるマンダラートを活用して、反応力・発想力を磨いてください。自分自身の知識や経験の中に、論述とFITするものを探し出すのが基本です。
Q:法学部系の小論文中の課題に対して、人文科学系のアプローチで具体的に解決策を提示すること(教育を変えるなど)は好ましくないですか?
A:そのようなことは絶対にありません。法学部の学びの中には教育法もあるし、大切なことは課題を解決することだからです。その内容や有効性をしっかり説明できていれば、どのような分野でも問題ないのです。
Q:今回の12のように複数の図やグラフが与えられている場合に、掲載されている図を全て同価値に扱った方がよいのですか? それとも自分で必要か不必要かを判断してもよいのでしょうか?
A:「すべての図表に言及しつつ」など、設問で指示がある場合は、それに従ってください。指示がない場合は、必要に応じて取捨選択しても構いません。この程度の図表なので、理解力をはかる出題ではなく、論述力を重視していると思われるからです。その場合、数値の有意差や全体の傾向から、どのような課題を発見し、そこからどこへ展開していくかが重要になります。
Q:正の意見を書こうとすると、筆者の意見の焼き直しになってしまいます。 クリティカルシンキングをどう使えば独自性のある意見を書けますか。
A:正の意見の場合は、どういうこと?、たとえば?、なぜ?、どうすればいいのかな?など、自問自答をすることがクリティカルの意味です。このように「深める」ことが大切です。
Q:診断の怖さについて。医師が怖いのが誤診であるとわざわざ範囲を狭める必要がないのではないでしょうか。当然誤診は怖いですが、診断自体、患者の人生を決定づける宣告となり得るので、大事なのはそれが妥当か否かではなく、医師である自分の判断が他人の人生を決定してしまうという事実そのものにあるとは考えられませんか?
A:とても良い指摘ですね!「誤診」という板書に対して、クリティカルであることを評価します。対話型授業とはこうしたボケ・ツッコミを期待してるので、これからもよろしくね。 あなたの言うように内容が正確であっても診断は怖いものです。ただ、診断の正誤を同心円で表すと、中心(一次的情報)は誤診なので、それに加えてという内容・表現の方が無難です。
Q:自分の意見を書く時、与えられた文章をどのくらい参考にした記述をしていいのでしょうか?
A:どのくらい?という程度に一般的な基準はありません。設問の内容・表現や課題文の量・質によって定まります。だから、設問を正確に把握する必要があるんです。
Q:女性医師の問題について。 今回は、あくまで図から読み取られる現状と、それに基づいて自分の意見を書く問いだったので、話をどこまで広げていいのか分からず、書きませんでした。実際の試験で出た場合、あれだけの図しか与えられてなくても、女性医師を含めた医療の実態と必要な改革にまで言及してもいいのでしょうか?
A:課題文や図は起点でしかありません。図の場合は有意差や傾向を端的につかみ、その意味を押さえたうえで、見解論述に早めに入るイメージを持ちましょう。「医療の実態や必要な改革」が起点と対応していれば、それらに言及することは問題ではなく、むしろ好ましいことです。
Q:いい具体例が思い浮かばなく、いい展開ができなかった時どうすればいいですか?
A:まず具体例が必須の問題か否かを確認してください。必須出ない場合は無理に具体例をあげる必要はありません。また、必須の場合はハードルを下げてみましょう。医学・医療や法律・政治・経済等の志望学部のフィルターがあると視野が狭くなります。自身の経験の中にも適切な例はあるはずです。何をあげたかではなく、例の趣旨が明確で、それと適合した内容であるか否かが評価のポイントなのです。
Q:ピュアレビューの際どのように話を展開してどのように深め合えば良いのですか?いつも話すことが無くなって雑談になってしまいます…
A:面接と同じで、記述内容に対する疑問を次々に繰り出して答えてもらったらどうでしょう?その意味では、コメント書き込むときは疑問形が望ましく、それによって書き手が気づかなかったことを引き出していくのです。
Q:ピュアレビューの際どのように話を展開してどのように深め合えば良いのですか?いつも話すことが無くなって雑談になってしまいます…
A:面接と同じで、記述内容に対する疑問を次々に繰り出して答えてもらったらどうでしょう?その意味では、コメント書き込むときは疑問形が望ましく、それによって書き手が気づかなかったことを引き出していくのです。
Q:医系論文で、「~という課題文と別の例を挙げて、あなたの考えを自由に述べなさい」という問い(4回目テスト)の時に、具体例事態は課題文と別のものを挙げられるのですが、その具体例の説明の時に、どうしても課題文と同じような内容を書いてしまいます。この時は、どのような考え方をすればいいのでしょうか?
A:「課題文と同じ…」というのは、その具体例の趣旨ですよね。たとえば、「話せば社会が変わる」とか…それだけでも悪くはないのですが、せっかく具体的な場面を得たのですから、もう少し深い分析ができると課題文との違いが出てきます。筆者の言葉を具体例で単に説明するだけではなく、何らかの深さがほしいところです。
Q:医系論文テストの第4回に対する質問です。 話すことによって、社会が良くなる点だけを述べるのは良くないことですか。
A:それも「あり」です。ただ、社会が良くなることを繰り返すだけでは無意味です。何が、どのようにして良くなるのか、それが当事者にとってどんな意味があるのか…など、自問自答で考え/説明を掘り下げましょう。
Q:自分の話題の引き出しが少ないような気がするので新聞などを読んで話題集めをしたほうがいいですか?
A:新聞を読むならば、オピニオン欄が有用です。特に対談や鼎談のように、あるテーマに対する視点が違う意見が展開されている記事を読むと良いでしょう。それらをおぼえるのではなく、自分は誰に近いのか?また、記事に欠けている視点はないか?など考えることで、引き出しが増えていくはずです。